出産した総合病院での検診を終え、めでたく(?)妊娠糖尿病から「2型糖尿病」へとジョブチェンジした私は、自宅近くの糖尿病専門の個人クリニックを紹介してもらうことになりました。
これまでの経緯を電話で丁寧にお話しして予約をとり、いよいよ初めての診察へ。
初回は採血をしたあと、総合病院での検査結果を見てもらいながら、今の生活スタイルや食事内容などを詳しくお話ししてカルテを作ってもらいました。
このクリニックではあの過酷な糖負荷テストはなく、受診のたびに採血をして、血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を中心に結果を確認していくスタイルでした。
通い始めた当初は「半年に1回、受診してくださいね」と言われていました。
それが2年目になると、「数値が落ち着いているから、次は1年後でいいよ」と言われ……。
そして3年目の受診のとき、先生からとうとう、予想外の言葉が飛び出したのです。
「今は特に血糖コントロールもしっかりできているみたいだから、また健康診断で引っかかったら受診してくれる?」
「……えっ?」
こうして、私が定期的に通院する病院は、あっけなく無くなってしまいました。
それからというもの、健康診断や、自分で「ゆびさきセルフ測定室」に行ってHbA1cを測っていますが、だいたい5.0〜5.4%の間をキープできているため、いまだに病院にはかからず自己測定のみで過ごしています。
♦︎ 「もう来なくていい」が、開放感よりも寂しかった理由
でも、「健康診断で引っかかったらまた来て」って、冷静に考えると少し恐ろしいセリフじゃないでしょうか。
先生がお忙しいのは重々承知していますし、もっと医療を必要としている患者さんが他にたくさんいらっしゃることも分かっています。
だけど当時の私は、定期的に受診することで「ちゃんとした医療と繋がれている」という大きな安心感を得ていたのです。
だからこそ、突然の「もう来なくていいよ」という卒業宣告に、私は開放感よりも、どこか「見捨てられたような寂しさ」を感じてしまいました。
そんなとき、かつて総合病院の内科の先生が言ってくれた、ある言葉が頭をよぎったのです。
先生はこうおっしゃっていました。
「年齢が上がれば、誰でも血糖コントロールは難しくなっていきます。だけど、その時にどんなことに気をつけたらいいかは、若いうちから勉強できる。妊娠糖尿病になった人は、今のうちにしっかりと自分の体のクセを知る大チャンスなんです。そして、将来本当に糖尿病になってしまった時、その知識は絶対にあなたを助けてくれますよ」
正直、妊娠糖尿病の真っ最中に闘っていたときは、余裕がなさすぎてあまり心に響かなかった言葉でした。
だけど、本当の糖尿病になってしまった今なら、心の底から納得がいきます。
私の場合、「本当に糖尿病になってしまった時」が想像以上に早く来てしまいましたが(笑)、先生の言う通り、妊娠糖尿病の間に学んだ知識をフルに活かして、今こうして大きな病気もせず楽しく生活ができています。
先生の言葉を思い出し、私はストンと気持ちを切り替えることができました。
今の目標は、自己管理をしっかり徹底して、死ぬまで糖尿病で病院にかからないこと!!
そう心に誓って、また前を向いて自己コントロールを頑張るエネルギーが湧いてきたのです。
♦︎ 赤ちゃんが教えてくれた、将来のための「7倍」のリスク
妊娠糖尿病は、正しい知識を持ってちゃんと管理をすれば、お母さんにとってもお腹の中の赤ちゃんにとっても、決して過度に怖がる必要はない病気です。
しかし、統計データによると、妊娠糖尿病を経験したお母さんが将来糖尿病になる可能性は、普通の人に比べて**「約7倍」**にもなるそうです。
「7倍」という数字だけを見ると、とても衝撃的で怖くなりますよね。
だけど、見方を変えて逆から言えば、**「赤ちゃんが命がけで、お母さんに将来の健康リスクを先回りで教えてくれた」**ということ。
そうプラスに捉えられるようになると、少し心がフッと軽くなるのではないでしょうか?
まずは自分の体を知ること。それこそが、糖尿病と一生上手に、機嫌よく付き合っていくための最大のポイントなのだと思います。
総合病院から近所の糖尿病専門内科へ。
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